トリプルワークを行う際に注意すべきポイントは?
トリプルワークを継続するためのコツは?
トリプルワークを検討しており、その際の注意点について詳しく知りたい方は多いことでしょう。
この記事では、トリプルワークを行う際の注意点と対処法について詳しく解説します。
さらに、トリプルワークを長年行ってきた筆者が学んだ、継続のコツについても紹介します。
この記事を読むことで、トリプルワークの注意点を理解し、適切な対策を講じてスタートできるでしょう。
副業をする方、フリーランス・個人事業主の方に役立つサイト
【副業をする方】
厚生労働省「副業・兼業」
厚生労働省「働き方・休み方改善ポータルサイト」
厚生労働省「労働条件に関する総合情報サイト」
【フリーランス・個人事業主の方】
厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」
内閣官房・厚生労働省等「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
厚生労働省「自営型テレワークに関する総合支援サイト」
厚生労働省・第二東京弁護士会「フリーランス・トラブル110番」
トリプルワークを行う際の注意点と対処法(体力的にきつい、確定申告など)
ここでは、トリプルワークを行う際の注意点と対処法について見ていきましょう。
体力的にしんどい時がある
トリプルワークは3つの仕事を掛け持ちするため、体力的にしんどい時があります。
本業のみやダブルワークに比べて、1日の労働時間が増えるため、体力的な負担を感じやすくなるのは当然のことです。
例えば、3つの仕事がすべて通勤を伴う場合、移動にかかる時間だけでもかなりの時間が費やされ、結果としてリフレッシュの時間や睡眠時間が削減される可能性が高まります。
対処法は、トリプルワークに在宅ワークを組み込むことです。在宅ワークを取り入れれば、通勤時間が不要となり、リフレッシュ時間や睡眠時間の削減を回避しやすくなり、疲労が軽減されます。
本業は通勤が必要な場合でも、2つの副業を在宅ワークにすることで、トリプルワークをより効率的に行えるようになります。
仕事のスケジュール調整が難しい場合がある
急な本業の残業要請や、副業の急な業務依頼などがあるため、仕事のスケジュール調整が難しい場合があります。
営業目標などを達成していない場合は、本業からのプレッシャーもあり、特に月末に発生しやすい問題です。
このような場合の対処法は、急な残業や仕事の依頼に備えて、最初からスケジュールに余裕を持たせておくことです。
また、融通の利く副業については、「◯日から月末までは本業が忙しくて対応が難しいです」と事前に伝えておくと効果的です。
筆者は、月末に本業が忙しくなることから、副業先に、月末にはあまり時間を割けない旨を事前に伝えています。
プライベートな時間を確保しにくい
トリプルワークを行うと、労働時間が増え、プライベートな時間を確保することが難しくなります。
遊びや飲み、趣味などに充てる時間が減少することについては、ある程度の覚悟が必要です。
例えば、「以前は週末にキャンプに行っていたけれど、仕事が入り、その機会が減少した」ということもあるでしょう。
この問題に対処する方法として、トリプルワークの休養日を事前に設定し、仕事が入らないように断ることや、在宅ワークを導入して時間を効率化することが考えられます。
本業のみやダブルワークと比較すると、ほぼ確実にプライベートの時間を確保しにくくなります。
仕事によってはあまり稼げない
低単価の仕事を選んでしまうと、トリプルワークをしてもあまり収入が得られない可能性があるため、慎重に考えるべきです。
例えば、在宅ワークでシール貼りや袋詰めなどの仕事を選ぶと、1時間あたりの収入が500円程度しかない場合もあります。
このような低単価の仕事は、多くの時間とエネルギーを費やす一方、収入が限られているため、余計に疲弊し、モチベーションを維持するのが難しいことがあります。
対処法としては、低単価の仕事には手を出さないことです。また、スキルや実績に応じて報酬が上がる仕事を選ぶことも重要です。
スキルや実績によって収入アップが期待できる在宅ワークについて知りたい方は、「やった分だけ稼げる仕事!最適な在宅ワーク10選」の記事をご覧いただくことをおすすめします。
家族にストレスや不安をもたらしてしまう
トリプルワークを行うことで、これまでと比べて家族との時間を確保することが難しくなる可能性があります。
そのため、トリプルワークを始めることが原因で、家族や夫婦関係に亀裂が生じる可能性も考えられます。
たとえ本人が「家族のために収入を増やす」という目的でトリプルワークに取り組んでいたとしても、家族がその選択に納得していない場合、関係が悪化するリスクが高まるでしょう。
対処法は、トリプルワークを始める前に家族としっかり話し合い、理解を得ることです。
仕事が忙しくなった場合でも家族との時間を確保できるように、副業を断るなどして、スケジュールを調整しましょう。
トリプルワークを続けるためには、家族の理解と協力が不可欠です。トリプルワークを行う中でも、家族との時間を最優先に確保しましょう。
本業の勤務先が副業を禁止している場合がある
一部の企業は副業を認めていない場合があるので、慎重に行動する必要があります。
経団連の「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によれば、企業規模別で副業を「認めている」または「認める予定」と回答した企業の割合は、以下のとおりです。
企業規模 | 副業を認めている | 副業を認める予定 |
---|---|---|
5000人以上 | 66.7% | 17.2% |
1000〜5000人未満 | 52.3% | 20.6% |
300〜1000人未満 | 44.4% | 13.9% |
100〜300人未満 | 38.5% | 15.4% |
100人未満 | 31.6% | 10.5% |
企業の規模が大きくなると、副業を認める傾向が高まり、5,000人以上の企業では83.9%が副業を肯定的に受け入れています。
ただし、従業員が100人未満の企業では、副業に対して前向きな姿勢を持つ企業はわずか42.1%に過ぎません。
副業が禁止されている場合、トリプルワークを行い、それが会社にバレると、ペナルティを課せられる可能性があるため、慎重に行動する必要があります。
副業が許可されていない場合は、トリプルワークを控えることが賢明です。
トリプルワークを始める前に、所属する会社の就業規則を必ず確認してください。
確定申告が必要になる
トリプルワークを行っている場合、確定申告が必要になります。具体的には、以下の条件に該当する場合には確定申告が必要です。
- 給与収入が2,000万円を超える場合
- 1か所から給与収入(源泉徴収対象)を得ており、その他に20万円を超える所得がある場合
- 2か所以上から給与収入(源泉徴収対象)を得ており、年末調整が行われていない給与収入と他の所得との合計が20万円を超える場合
要するに、副業による年間所得(雑所得)が20万円を超える場合、確定申告が必要になります(給与所得者)。
また、副業所得が年間で20万円以下の場合でも、医療費控除や住宅ローン減税の適用を受ける場合には、確定申告が必要です。
確定申告の期限は通常、2月16日から3月15日の間です。そのため、確定申告の必要性が不明確な場合は、早めに税務署に問い合わせることをおすすめします。
参照:国税庁「確定申告が必要な方」
フリーランスの方で青色申告(最大55万円控除)を検討している場合、確定申告ソフトの利用をおすすめします。「やよいの青色申告オンライン」は、今なら1年間無料で利用でき、会計や簿記の知識がなくても簡単に青色申告が行えます(白色申告にも対応)。使い勝手が良く非常に便利ですよ。
トリプルワークの魅力【実体験をもとに解説】
まずは、トリプルワークの魅力について見ていきましょう。
収入が増える
筆者にとって、トリプルワークの最大の醍醐味は、収入が増えることです。
多くの方が、トリプルワークを検討する際、おそらく収入が理由ではないでしょうか。筆者は副業により、月に13万円から30万円以上の収入を得ています。
■筆者の副業収入
- 副業A(在宅ワーク):月10万〜20万円以上
- 副業B(営業サポート):月3万〜10万円程度
毎月の収入が増加し、家計に余裕ができたため、家族との外食や旅行の機会も増えました。また、トリプルワークを始める前よりも、貯金や投資に充てる資金も増えました。
トリプルワークを選択することで、収入をほぼ確実に増やすことができます。
仕事の幅が広がる
トリプルワークを通じて、さまざまな職種を経験できるため、スキルが向上し、仕事の幅が広がります。
例えば筆者の場合、本業を通じて仕事の基本スキルが磨かれます。
また、在宅ワークの副業(ライティングやデータ入力など)により、ライティングスキルやSEOの知識などを習得することが可能です。
さらに、営業の副業を経験することで、営業スキルだけでなく、他の業界についても知識を深めることができます。
3つの仕事を同時にこなすことで、ビジネススキルが向上し、多彩な経験を積むことができます。筆者のトリプルワークの詳細については「筆者のトリプルワーク体験談(目的、仕事内容、収入、労働時間)」をご覧ください(記事の後半部分にジャンプします)。
会話のネタが増える
トリプルワークをしていると、特にビジネスの場では話題となることがあります。
「実は、今3つの仕事を同時にこなしているんです…。副業としてWEBライターや営業サポートの仕事もしています」といった話をすると、社内だけでなく、社外の人からも多くの興味を引きます。
おかげで人脈も広がりました。実体験に基づく話題は、成功や失敗に関わらず、会話の中で魅力的なネタとなります。
トリプルワークに関する話題が、人との距離を縮める良いきっかけとなることがよくあります。
達成感がある
トリプルワークは3つの仕事を同時にこなすため、体力的にも精神的にもハードな場面があるものの、その中には達成感や充実感も大きく存在します。
特に、締め切りが一斉に迫る月末を乗り越えると、多くの場合、大きな達成感や成長を感じることができます。
トリプルワークはきつく大変なだけに、達成感や充実感があります。
トリプルワークを継続するためのコツ(長年の経験から学んだこと)
ここでは、トリプルワークを継続するためのコツについて紹介します。
具体的な目標と計画を決めよう
トリプルワークを始める前に、具体的な目標と計画を決めておくことをおすすめします。
目標が設定されていない場合、すぐに挫折する可能性が高まります。
また、計画を立てないと、効率的に仕事を行うことが難しくなるでしょう。
目標や計画が明確であれば、モチベーションを維持しやすく、仕事を効率的にこなすことができ、プライベートの時間を確保しやすくなります。
筆者の目標と計画の一部を紹介します。
・副業だけで月20万円以上稼ぐ
・苦手な仕事はやらない
・納期がきつい仕事は受けない
・月1回は完休日をつくる
・評判が悪いクライアントの仕事はしない など
在宅ワークを取り入れよう
トリプルワークに在宅ワークを取り入れることで、効率的な働き方が可能となります。
在宅ワークによって、通勤時間を削減でき、その時間を仕事、趣味、そして家族との時間に充てることが可能です。
3つの仕事が全て通勤を必要とする場合、通勤に多くの時間を費やすことになり、仕事と通勤だけで1日の大半を占めてしまいます。
その結果、プライベートの時間を確保することが難しくなります。
トリプルワークを行う際にも、可能な限り趣味や家族との時間を確保するために、在宅ワークを採用することが欠かせません。
トリプルワーク向けのおすすめ在宅ワークについて知りたい場合は、「やった分だけ稼げる仕事!最適な在宅ワーク10選|実体験から解説」の記事をご覧いただくことをおすすめします。
「きつい」と感じたら休むことを検討しよう
体力的にしんどい場合は、休むことも大切です。疲れた状態で仕事を続けると、モチベーションや集中力が低下し、仕事のクオリティが下がる可能性が高まります。
トリプルワークを継続するためには、適度な休憩が欠かせません。
計画的に休息を取るだけでなく、自分が「きつい」や「しんどい」と感じたら、迷わず休んでリフレッシュすることをおすすめします。
トリプルワークを続けるためには、無理しすぎないことが大切です。
仕事の優先順位を明確にしよう
トリプルワークをしている場合、仕事の依頼が重なることがよくあります。
そのため、仕事の優先順位を明確に設定することは重要です。
「何とかなるだろう」と無理に仕事を受けてしまうと、どの仕事も納期を守るのが難しくなる可能性があります。
仕事の優先順位を決めておけば、依頼が重なった場合でも、スピーディーに受け入れるかどうかを判断することができます。
筆者は「長く続けたい仕事」と「稼ぎやすい仕事」を高い優先順位としています。
時短アイテムを有効活用しよう
トリプルワークを行う場合、時間を有効に活用することが重要です。
時間を有効に使うことで、より多くの作業をこなしたり、趣味や家族との時間を確保しやすくなります。
例えば、ChatGPT、Catchy、トランスコープなどのAIツールを活用したり、ロボット掃除機や食洗機などの時短アイテムを使うことで、自由な時間を生み出すことができます。
積極的に時短アイテムを利用しましょう!
怪しい仕事には手を出さないようにしよう
「稼ぎたい」という理由から、怪しい仕事に手を出してしまうと、トラブルや犯罪に巻き込まれる可能性があるため、十分に注意が必要です。
例えば、「初心者でも簡単に1日数万円を稼げる」「即座に大金が手に入る」といった仕事は、詐欺のリスクが高く、非常に危険です。
また、LINE交換を要求される、荷受代行や荷物転送、教材購入などを勧められるような仕事も、怪しいため避けるべきです。
国民生活センターや消費者庁なども、危険な副業や仕事に対して警戒を呼びかけています。
少しでも怪しいと感じたら、手を出さないことをおすすめします。
筆者のトリプルワーク体験談(目的、仕事内容、収入、労働時間)
筆者は、長年にわたり、トリプルワークをこなしています。その理由は、単純明快で「お金を稼ぎたいから」です。
筆者は旅行が趣味で、家族と一緒にさまざまな場所へ旅行することが目標です。
また、外食や買い物も大好きなので、お金を稼ぐことに意欲的です。
この思いから、5〜6年前からトリプルワークを続けており、今ではそれが日常の一部となっています。
仕事が減り、トリプルワークからダブルワークになると、不安を感じるほどです。
「トリプルワークは楽しい」と感じることのほうが多いです。
ただし、トリプルワークは誰にでも向いているわけではなく、無理に勧めるつもりはありません。この記事はあくまで筆者個人の視点からのものです。
「こんな人もいるんだな〜」という程度でお読みいただければ幸いです。
何の仕事をしているのか?
筆者が行っている本業と副業は、以下のとおりです。
■筆者の本業および副業
- 本業:会社員(教育関連)
- 副業A:在宅ワーク(主にクラウドソーシング)
- 副業B:営業サポート
「本業」
スクール運営に関わっています。週5日勤務、残業が多く、通常は朝9時から夜9時までの勤務です。
「副業A」
在宅ワークで、主にWEBライティングをメインに、データ入力や文字起こしの仕事を補助的に行っています。主にクラウドワークスを活用しており、ランサーズやクラウドリンクスなど、複数のサイトも利用しています。
週に3〜5日程度、1日あたり1時間以上の業務です。
「副業B」
長年の営業経験を活かし、知り合いの企業で週1〜2日程度、営業チームのサポートを行っています。
同行したり、アドバイスをしたりしています。週に1〜2日程度(週0日のときもあり)の勤務です。
現在はありませんが、以前はもう1つ別の仕事をしていました。
どのくらい稼いでいるのか?
筆者がトリプルワークで得ている収入は、以下のとおりです(詳細な金額は明かせませんが、ご理解いただければと思います)。
副業A(在宅ワーク)と副業B(営業サポート)の収入は月によって異なりますが、ほぼ毎月一定の収入を得ています。
※国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」より
労働時間や1日のスケジュールは?
筆者のトリプルワークにおける労働時間や1日のスケジュールは、次のとおりです。
- 7時30分:起床
- 9〜21時:本業
- 21時30分:帰宅、夕食等
- 23〜24時:副業(ライティングなど)
- 1時:就寝
- 7時30分:起床
- 9時30分〜13時:副業(営業サポート)
- 15〜17時:副業(ライティングなど)
- 21〜23時:副業(ライティングなど)
平日や週末について、必ずしも上記のようなスケジュールではなく、週末には家族と外出することも多いです。その場合、夜に1〜2時間だけライティングなどの副業を行っています。
トリプルワークとダブルワーク、どちらがおすすめ?
筆者は長らくトリプルワークを経験していますので、トリプルワークをおすすめします。
しかし、トリプルワークがすべての人に適しているわけではなく、自分に合った働き方を選択することが大切です。
トリプルワークとダブルワークにおいて、おすすめの人の特徴は、以下のとおりです。
■トリプルワークがおすすめの人
- とにかく稼ぎたい人
- 体力に自信がある人
- 在宅ワークができる人
- 仕事の幅を広げたい人
- 単身者または家族からの理解を得られる人
- トリプルワークを始めるための明確な目標や理由がある人
■ダブルワークがおすすめの人
- 副業を初めて行う人
- 仕事の幅を広げたい人
- 在宅ワークを導入するのが難しい人
- 一つの副業に長時間取り組みたい人
- 単身者または家族からの理解を得られる人
トリプルワークとダブルワークで悩んでいる方は、上記の特徴を参考にしてみてください。
トリプルワークとダブルワークにおいて、自分に合った働き方を選ぶことが大切です!
トリプルワークの注意点と対処法、体験談 まとめ
トリプルワークを行えば、収入を大幅に増やすことが可能ですが、それには体力的な負担が伴い、スケジュールの調整が難しく、プライベートな時間を確保することが難しいなどの懸念事項が存在します。
これらのポイントを事前に理解し、適切に対処することが重要です。
また、働き方は一つではありません。
本業に専念するか、ダブルワークやトリプルワークを選ぶかは、自分に合った方法を選択することが大切です。
この記事が、トリプルワークを考えている方に有益な情報となれば幸いです。
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