副業収入の中央値や平均はどれくらい?
周りの人が副業でどの程度収入を得ているのか、気になりますよね。副業収入の中央値や平均を知っておけば、自分がどの程度収入を得ているのか比較しやすくなります。
この記事では、個人年収や仕事内容による副業収入の中央値や平均について説明します。また、本業の職種に応じた副業収入や、副業を通じて得られるものについても紹介しています。
この記事を読むことで、一般的な副業収入の範囲が分かるため、「自分がどのくらい稼げるのか」「自分の副業収入は多い方なのか、少ない方なのか」などを判断することができるようになります。
副業をする方、フリーランス・個人事業主の方に役立つサイト
【副業をする方】
厚生労働省 「副業・兼業」
【フリーランス・個人事業主の方】
厚生労働省 「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」
内閣官房・厚生労働省等 「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
厚生労働省・第二東京弁護士会 「フリーランス・トラブル110番」
副業収入の中央値・収入分布
パーソル総合研究所が実施した「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」によると、正社員の副業収入の中央値は月4.1万円でした。また、副業収入を時給換算(※)した場合の中央値は1,883円となっています。※個々の1ヶ月あたりの総労働時間と月収から算出
副業収入の中央値4.1万円を年換算すると49.2万円となります。なお、月あたりの副業収入の分布は以下のとおりです。
副業の収入 (月あたり) | 割合 |
---|---|
1万円未満 | 2.2% |
1万円以上2万円未満 | 17.7% |
2万円以上3万円未満 | 13.1% |
3万円以上5万円未満 | 18.4% |
5万円以上10万円未満 | 27.7% |
10万円以上15万円未満 | 11.1% |
15万円以上20万円未満 | 2.8% |
20万円以上30万円未満 | 3.3% |
30万円以上 | 3.7% |
上記のとおり、「5万円以上10万円未満」が27.7%と最も多いです。
- 5万円以上:およそ2人に1人(48.6%)
- 10万円以上:およそ5人に1人(20.9%)
- 20万円以上:およそ14人に1人(7.0%)
- 30万円以上:およそ27人に1人(3.7%)
副業によって月収が4.1万円、年収が49.2万円増えたら、生活が大きく変わりますね。旅行や資格取得、買い物、外食、腕時計、エステ、新しいパソコンなど、様々なことに今より多くのお金を使うことができるようになります。
副業収入の平均
クラウドワークスの「副業データブック2022年版」によると、1ヶ月あたりの平均副業収入は以下のとおりです。
1ヶ月あたりの 平均副業収入 | 割合 |
---|---|
1万円未満 | 11.3% |
1〜2万円未満 | 15.6% |
2〜3万円未満 | 17.4% |
3〜5万円未満 | 21.4% |
5〜10万円未満 | 15.9% |
10〜20万円未満 | 6.4% |
20万円以上 | 7.0% |
未回答 | 4.9% |
1ヶ月あたりの平均副業収入で最も多いのは「3〜5万円未満」(21.4%)で、次に多いのは「2〜3万円未満」(17.4%)です。また、平均副業収入が月5万円以上の方は29.3%、10万円以上の方は13.4%となっています。
一方、平均副業収入が月5万円未満の方は65.7%です。
調査元は異なりますが、副業収入の中央値は月4.1万円で、平均副業収入で最も多いのは「3〜5万円未満」です。月の副業収入が4万円前後の方が多いということですね。
この記事では、平均時給4,500円の副業マッチングサイト「クラウドリンクス」の評判などを紹介しています。高単価の副業を検討している方は、是非ご覧ください。
副業収入の中央値【性年代別】
パーソル総合研究所の調査によると、性年代別の副業収入(中央値)は、次のとおりです。
性年代別 | 副業収入中央値 (月あたり) |
---|---|
男性20代 | 4.2万円 |
男性30代 | 4.3万円 |
男性40代 | 4.4万円 |
男性50代 | 4.8万円 |
女性20代 | 2.5万円 |
女性30代 | 3.3万円 |
女性40代 | 3.7万円 |
女性50代 | 3.2万円 |
上記の通り、副業収入の中央値は男性の方が女性よりも高い傾向があることが示されています。年代別にみると、男女間の差は以下の通りです。
- 20代:月1.7万円(年20.4万円)
- 30代:月1.0万円(年12.0万円)
- 40代:月0.7万円(年8.4万円)
- 50代:月1.6万円(年19.2万円)
「女性20代」の副業収入(中央値)は月2.5万円であり、他の年代や男性と比べるとやや低い水準です。しかしながら、年間収入で考えると30万円に達するため、生活費や趣味、貯蓄、資産運用に使えるお金としては十分な額とも言えます。
副業収入の中央値【個人年収別】
パーソル総合研究所の調査によると、個人年収による副業収入の中央値は、次のとおりです。
個人年収別 | 副業収入の中央値 (月あたり) |
---|---|
200万円未満 | 2.9万円 |
200万円以上400万円未満 | 3.2万円 |
400万円以上600万円未満 | 4.3万円 |
600万円以上800万円未満 | 5.3万円 |
800万円以上1,000万円未満 | 7.5万円 |
1,000万円以上 | 10.3万円 |
個人年収が高くなるにつれ、副業収入も増加する傾向が見られます。
例えば、「年収200万円未満」と「年収1,000万円以上」では、月額で見ると約7.4万円、年間で見ると約88.8万円もの差があることがわかりました。年収200万円の場合、月額の副業収入は約2.9万円、年収1,000万円の場合は約10.3万円になります。
本業の収入だけでも年収によって約66万円以上の差があります(年収200万円は月額16.6万円、年収1,000万円は月額83.3万円)が、この差に上記の副業収入を加えた場合は、差はさらに広がることがわかります。
一般的に、個人年収が高い人ほど、高いスキルや豊富な経験を持っている場合が多く、それらのスキルや経験を生かして多くの副業収入を得ることができると考えられます。
副業収入の中央値【仕事内容別】
パーソル総合研究所の調査によると、仕事内容別の副業収入の中央値は、次のとおりです。
仕事内容別 | 副業収入の中央値 (月あたり) |
---|---|
本業と関係がある仕事 | 4.9万円 |
本業と関係がない仕事 | 3.6万円 |
調査結果によると、「本業と関係がある仕事」の副業収入の中央値は、「本業と関係がない仕事」よりも月額1.3万円(年間15.6万円)多くなることがわかりました。
副業を選ぶ際には、ノウハウを活かせて稼ぎやすい「本業と関係がある仕事」を選ぶとよいでしょう。特に、副業の内容にこだわりがない場合には、このような仕事を選ぶことがおすすめです。
本業と関係のある仕事であれば、これまでのノウハウや経験を活かせるため、副業の求人を容易に見つけることができます。
この記事では、会社員におすすめの副業や稼ぐコツについて詳しく解説しています。
副業収入の中央値・副業時給【本業の職種別】
パーソル総合研究所の調査によると、本業の職種別における副業収入の中央値と副業時給は、以下のとおりです。
本業の職種 | 副業収入 (中央値) | 副業時給 (中央値) |
---|---|---|
間接部門 | 4.1万円 | 2,281円 |
マーケティング・企画職 | 4.3万円 | 2,778円 |
営業 | 4.4万円 | 2,000円 |
事務・サービス・サポート職 | 3.7万円 | 1,619円 |
IT系技術・Webクリエイティブ職 | 4.3万円 | 1,923円 |
生産・管理・製造 | 4.2万円 | 1,700円 |
配送・物流 | 4.7万円 | 1,429円 |
商品開発 | 2.9万円 | 2,000円 |
専門・技術職 | 3.8万円 | 1,714円 |
医療・福祉・教育関連 | 3.7万円 | 1,917円 |
その他 | 4.6万円 | 1,641円 |
※副業時給は個々の1ヶ月あたりの総労働時間と月収から算出された金額
「配送・物流」は副業収入(中央値)が最も高く4.7万円ですが、副業時給は最も低く1,429円です。一方、「マーケティング・企画職」は副業時給が最も高く、2,778円であり、副業収入は4.3万円です。
「マーケティング・企画職」時給が高いため、比較的効率的に稼ぐことができることがわかります。
「高単価案件の副業サイトを探している」という方には、こちらの記事がおすすめです。平均時給4,500円の副業マッチングサイト「クラウドリンクス」について解説しています。
副業で得られたこと【収入やスキル、人脈】
クラウドワークスが実施した「副業に関するアンケート調査」によると、副業経験者に対して「副業を通じて得られたこと」について質問したところ、得られた回答は以下の通りです。
副業で得られたこと | 回答者数 |
---|---|
副業収入(生活費) | 171 |
副業収入(生活費以外) | 140 |
本業では得られないスキル・人脈 | 80 |
本業では得られないやりがい | 64 |
趣味・好きなことを副業にできた | 47 |
自分のスキルを試せた | 44 |
転職やキャリア形成に役立った | 36 |
独立に役立った | 28 |
副業をして得た収入だけでなく、本業では得られないスキルや人脈、やりがいを得ている人も多いことがわかります。また、副業は「社外で自分のスキルを試せる場」と考えている人も多く、転職や独立に役立てている人も多いようです。
副業で大変なこと
クラウドワークスの「副業に関するアンケート調査」によると、副業経験者に質問した「副業で大変だったこと」についての回答では、以下のような結果が得られました。
副業で大変なこと | 回答者数 |
---|---|
確定申告などの手続き | 84 |
過重労働 | 81 |
事務的な手続き (契約締結、請求書発行など) | 59 |
副業の業務に対する期待の不一致 | 56 |
副業を始める際のスキルの棚卸し | 47 |
自分の適正相場がわからない | 38 |
確定申告や請求書発行などの事務手続き、長時間労働に対して大変と感じている方が多いことがわかります。また、副業を始める上での準備やイメージとのギャップに苦労している方も多いようです。
副業開始から収益化までの期間
パフォーマンステクノロジーネットワーク「afb(アフィビー)」の調査によると、副業をはじめてから収益化までの期間は、以下のとおりです。
副業開始から収益化までの期間 | 回答 |
---|---|
1週間〜1ヶ月未満 | 27.6% |
1ヶ月〜3ヶ月未満 | 19.6% |
3ヶ月〜半年未満 | 15.8% |
半年〜1年未満 | 9.0% |
1年以上 | 14.6% |
収益は出ていない | 7.6% |
その他 | 5.8% |
47.2%の方が副業を開始してから3ヶ月未満に収益化できていることがわかります。しかし一方で、22.2%の方が、副業を開始してから1年以上経っても収益化できていないという結果も出ています。
ポイントサイトが最も人気であり、10代から40代の幅広い年齢層に支持されていることがわかります。また、投資や接客アルバイト、アフィリエイトなども人気があります。
副業収入(所得)が年間20万円を超えると確定申告が必要
副業で得た所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
必要に応じて、確定申告書を作成し、必要書類を準備して、2月16日から3月15日までの期間に申告を行う必要があります。国税庁「スマホで確定申告(副業編)」なども活用して、確定申告が必要かどうか早めに確認しましょう。
ただし、はじめての確定申告は手続きが煩雑で時間がかかることがあります。事前に必要な情報や書類を集め、余裕を持ったスケジュールで取り組むように注意しましょう。
確定申告の情報については、こちらも参考にしてみてください(国税庁:所得税の確定申告)。
参照:国税庁「確定申告が必要な方」
まとめ:副業収入の中央値は月4.1万円、20.9%の方が月10万円以上
ここでは、副業収入の中央値や平均、収入分布、年収別や仕事内容別の副業収入について紹介しました。最後に、以下の3つのポイントをおさらいしましょう。
- 副業収入の中央値は月4.1万円
- 20.9%の方が月10万円以上の副業収入を得ている
- 「本業と関係がある仕事」を選ぶと稼ぎやすい
月4.1万円の副業収入があれば、多くのことにお金を使えるようになりますね。また、頑張り次第では、月10万円以上の副業収入を得ることも可能です。
副業に興味がある方は、まずは月4.1万円の副業収入を目指してみてはいかがでしょうか。
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